失敗しない弁護士の選び方
このホームページをご覧になられているということは、相続問題のお悩みを解決できる弁護士をお探しなのかと思います。最近では弁護士が運営しているホームページは非常に多く、どの事務所に相談すればいいか迷ったというお声も聞かれるようになりました。弁護士を20年以上経験してきた私から弁護士の選び方のポイントをお伝えしたいと思います。
- 相続問題の解決実績を多数持つ弁護士に依頼しましょう
- 弁護士にかかる費用の理由や内訳を丁寧に説明する弁護士に依頼しましょう
- 話をしっかり聞き、メリット・デメリットの両方を説明する弁護士に依頼しましょう
相続に強い弁護士は実は少ない?弁護士によって結果・満足度が変わる?
相続問題を依頼するなら解決実績を多数持つ弁護士に
最近ではホームページで「相続に強い」といった表現を見られるようになりましたが、本当に相続に詳しいかどうかは分かりません。そのような時は相談する弁護士の相続問題の相談実績を聞くことが良いでしょう。
相続は遺産の種類によって分け方に細かいルールがあるため、やり方によって結果に大きな影響を及ぼすこともあります。依頼する弁護士の交渉一つで受取額が変わることもありえますので、慎重に検討されることをおすすめします。
また、相談実績とは異なりますが、家庭裁判所の家事調停委員や家事調停官などを経験した弁護士であれば、裁判所側で数多くの相続事件を見た経験があるため、調停・審判になったときのことまで見立てて問題を解決する道筋を立てることができる、あるは多面的に判断できるため、相談されると良いでしょう。
弁護士にかかる費用等の内訳を丁寧に説明する弁護士に依頼を
弁護士にご相談される際に一番ご不安に思われているのは「弁護士費用=料金」のことではないでしょうか。みなさんにとって慣れない言葉が多く使われるため、私もできるだけ丁寧に説明しようと努めておりますが、それでもご質問をいただくことがあります。
ご依頼される際は、 見積などを作り丁寧に説明をしてくれる 弁護士を選ぶべきです。
しかし、そもそも見積もりに書いてある言葉がよくわからないという方が多いため、ここで弁護士費用とその他の主な費用について簡単に解説いたします。
・全部事項証明等の取得費用:不動産の全部事項証明:以前は不動産では登記簿謄本、戸籍では戸籍謄本だったものですが、現在ではそれぞれ、全部事項証明となっています。ただし、現在でも一部謄本類が残っています。これらの取得費用のことを言います。
・手紙の受発送の費用:ご依頼者の方、相手方やその代理人弁護士、裁判所等に書類などを送付する際の費用のことを言います。
また、前述の交通費、印紙代、不動産鑑定費用も実費の一つとなります。
話をしっかり聞いてくれて、メリット・デメリットの両方を説明する弁護士に依頼を
最後にお伝えしたいのは、 あなたの話をしっかり聞き、メリットもデメリットも伝える 弁護士に依頼すべきということです。
「他の弁護士事務所に行ったら、一方的に話されて話をよく聞いてくれなかった」や「よくわからないが叱られて怖かった」のような、弁護士がきちんと話を聞いてくれなかったという話しも耳にすることがあります。
良い弁護士というのは、相談者の希望をしっかり聞いたうえで、その希望を実現するための方法や、実現できるかどうかを忖度なしに伝えられる弁護士だと思います。
相続に関する法律上の決まりには、感情的には納得しにくいこともあるのが現実です。
例えば、介護を一生懸命していた相続人と、全くしていなかった相続人が兄弟姉妹で、それ以外の条件が同じだった場合、遺産は半分ずつ分けるのが法律の世界の決まりです。
そのため、私たち弁護士はあなたの希望通りにいかないこともお伝えすることがあります。
納得できないことかもしれませんが、できないことをできると言って報酬をいただくような弁護士は良い弁護士とはいえません。
あなたにとって本当に正しい提案をしてくれる弁護士かどうかを見極めることが重要です。
最後になりますが…
弁護士に依頼する目的は、相続する遺産を増やすことがほとんどかと思いますが、相続トラブルが発生しているときには、相手とのやり取りや裁判所へ提出する文章の作成などを弁護士に任せることで、精神的に非常に楽になることができるため、相手とのやり取りのクッションとして弁護士をご活用されるのも効果的だと考えています。
大切な方が亡くなり、非常に悲しい思いをされているときに、故人を偲ぶ時間を十分にとるためにも、弁護士へのご依頼を検討せれてもよいかと思います。